川村清雄関係資料
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概要 / description
明治から昭和初期にかけて活躍した洋画家川村清雄(かわむらきよお 1852~1934)と、川村家が代々伝えてきた江戸後期から昭和初期までのおよそ200年にわたる約6000点の資料群。家文書の他、清雄の留学時代資料や作品下絵が多数含まれる。川村家は御庭番(おにわばん)家筋の旗本で、清雄の祖父川村修就(ながたか)は、初代新潟奉行などの遠国奉行を歴任した。清雄は静岡へ移住した徳川宗家16代当主徳川家達(いえさと)に仕え、徳川家給費留学生として渡米、その後仏・伊で洋画を学んだ。帰国後は明治美術会の設立に加わったが、やがて独自の道を歩み日本独自の油絵世界を追究した。代表作に《振天府(しんてんふ)》(聖徳記念絵画館所蔵)・《建国》(仏・オルセー美術館所蔵)がある。また、最大の庇護者であった勝海舟をモチーフにした《江戸城明渡の帰途》(当館所蔵)《形見の直垂》(東京国立博物館所蔵)が有名。川村家資料のうち、江戸期の資料は新潟市歴史博物館に寄贈され、清雄を中心とする明治以降の資料が当館に収蔵されている。